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この文章は?  全日本私立幼稚園連合会 発行の「PTAしんぶん」2001年2月10日号より、佐渡さんのエッセイを転載します。転載を承諾いただいた関係者の皆様に感謝します。
2000/4/1 Lorenzo(r2pmf@eede.net)

幼稚園で学んだこと
〜幼稚園の遊びが、心の喜びを伝える芸術家の基礎を育ててくれた!〜

 自分でも驚くのだけど、なぜだか僕にはものすごく幼い頃の記憶が一杯ある。

 幼い頃といっても、小学校の頃とかではなくて、五歳ぐらいまでの記憶、いわゆる「物心」がつくまでの記憶が、他の人たちと比べてみて、どうも多いように思う。

 一つは、家では大好きなおじいちゃんが元気だったし、また誰でもそうだけど、自分一人で遊ぶことを覚える頃だし、世間でも、ちょうどその頃は、東京オリンピックとともに一般にテレビが普及しだして、そのうちカラーテレビに変わっていくという、子供にとってもドラマチックな時代の変わり目だったからかもしれない。

 しかし、この「記憶力」に関しては、僕にはもっと大きな原因があることを確信している。それは、幼稚園に行くことが大好きだったこと。

 その頃、まだ珍しかった「三年保育」を選んだ僕は、自宅からすぐそばの、京都市右京区にある幼稚園に通った。毎日通園することがとにかくものすごく楽しみだった。

 どう記憶が残っているかというと、その頃の幼稚園の見取り図を描けといわれても、すぐに描く自信があるし、もちろん担任や園長先生の名まえも、組の名まえや、どんな会話をし、何をして友だちと遊んだかなど、細かいところまで、よーく覚えている。

 きっと、今その頃の同窓会をしたら、間違いなく僕のワンマンショーになるだろう。

 一番好きだったのは「粘土遊び」。いつも「サンダーバード」というテレビ番組に出てくる宇宙船を作っていた。

 きっと僕が作っていたその形自体は、決してちゃんと宇宙船の形をしていたとは思えないけど、奥村先生という少し年配の先生は、僕の作るものの形より、僕の作ろうとする意思、あるいは、それを作りたい子供の心、または想像力をずいぶんと評価してくれていたと思う。

 誰も彼もが、音楽家や絵描きになるわけではないけれど、この幼稚園で得た大きな体験は、粘土遊びやお遊戯などを通して、僕の喜びを「他人にどう伝えるか」という、つまり芸術家にとって、最も大事な基礎を育ててくれたと思っている。






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